位牌堂 増改築工事(2015.4~7)
リフォーム2016.01.04
久しぶりのお寺の設計を依頼されました。しかも、既存の位牌堂を解体してからの増改築とあって、少々難易度が高いのではと思われます。特に、お寺の本堂大屋根との取継ぎ部分は、工事の要です。
(工事前ですが、壊すのがもったいないくらい立派な位牌堂です)
まず最初は、基礎工事からですが、今までは柱が石づきの状態でしたが、このたび土留めも新たにし、ベタ基礎を採用。(住宅用のものより大きくしました)
(壊した部分と本堂との養生が大変)
山の麓にあるので、湿気が多く、基礎の養生も十分とることも大事です。基礎工事が終わると、いよいよ建前です。
(あいにくの雨模様でしたが、大工さん方がテキパキと組んでいきます)
(すべての材木のサイズが大きいです。柱は5寸、もちろん手刻みによる在来工法)
お寺ならではの迫力のある木組みでした。終わると屋根工事ですが、取継ぎ部分の下地を納め、銅板葺きで仕上げていきました。
(本堂大屋根の瓦部分をまくって、下地をしっかり接続させます)
(屋根の防水下地もバッチリです)
銅板葺きは、板金屋さんの腕の見せどころ。
(見てると滑り落ちそうで怖い感じですね)
(屋根工事完成!)
いよいよ内・外部の造作・仕上げ作業です。この頃になると爽やかな初夏の日差しが感じられる良い時期でした。
(外壁は、しっくい壁とヨロイ下見板貼り仕上げです)
(小壁は、塗り壁の下塗り完成)
(外観の様子が見えてきました)
(彫刻のある造作が、いかにもお寺を感じさせます。塗りモノも勿論本物です)
お盆を前に無事完成!
(重厚感と日本建築美を感じる外観ではないでしょうか。白い漆喰壁が映えます)
(内部の塗装・左官・建具・畳工事が完成し、位牌を新たに並べ直し完成)
(天井も厳かで、重厚感があります)
お寺の仕事は、檀家さん方のご協力のもと進めていくのが特徴です。(未熟な部分はありましたが)良い位牌堂ができ、多くの方々に感謝です!