S邸 増改築工事(2015.7~10)
リフォーム2016.01.04
この年、もっとも難易度が高い現場だったかもしれません。旧家のS邸は、建て坪数も大きく、広い敷地で格式の高さを感じる現場でした。この現場は、減築・増築、そして間取りを変え(階段の位置も含め)という大工事!普通、ここまでいったら解体して建替えというのが、一般的かもしれません。しかし、家を支える骨組みに良質な材木が使われていたり、家自体に愛着があるなど人によって、このようにリフォームを選ぶというのは、良い選択かもしれません。しかし、このような計画の場合、図面を描く側は簡単かもしれませんが、作り手にとっては難しいケースですので、作り手側に立った図面作成力が必要となってきます。まずは、解体工事から!
(柱を残して、ガラン状態に)
(解体作業も一苦労)
既存の骨格だけ残すことによって、建物のゆがみや耐震補強ポイントが見えてきます。
(内部の土間もキレイ整地と掃除後、シロアリ予防処理を行いました)
いよいよ前半戦の山場、2階部分の建て方工事です。
(段取り力が勝負でしたが、上手くいきました)
次に、屋根工事へと移ります。
(雨が降るといけないので、屋根屋さんも人数勝負で瓦を葺いていきます)
(瓦は、地場産の安田瓦仕様)
瓦を葺き終わり、屋根工事が終わると内部・外部の大工工事へバトンタッチ。
(今までなかった断熱材を壁内に充填)
(窓を取付、防水防湿シートを貼って、内部への雨風の侵入ゼロに)
内部造作工事は、悪戦苦闘!既存に合わせて作っていく難しさに再三、頭を悩ませました。
(現場合わせの部分も多く、大工さんが現場で墨付け・加工を行いながら作業していきました)
(差し梁は立派なものが入っていたので、そのまま利用しています)
このように随所に、良い材木を使用していますので、できるだけ残しておきたいです。
(外壁貼りが完了)
(内部の塗り壁も着々と進行)
工事の方は、10月半ばに入ると一気に加速していきました。引渡し前、大工さんと一緒に現場へ完成見学。
(2間続きの和室)
(明るい縁側ですね)
(各部屋には収納力の高い納戸が併設され、このような可動棚が設置されています)
(2階ホールにはミニキッチンも)
(新たな外観に変貌)
(各コンセントやスイッチなど通電確認完了)
時期の良い時に引っ越し完了。どんなふうになるだろうと不安があったかもしれませんが、出来上がりを見て、喜んでくれて良かったです。住んでいくことで、さらに愛着をもっていくのだろうと思います。